イベントの実施

オープンファクトリーの主催者側では、参加企業の調整、イベントの案内、来場者へのおもてなし、地域のブランディングなど全体をコーディネートする役割を担います。全体でイメージを統一することで地域全体のにぎわい感や一体感を演出することもできます。ここでは主催者側が用意するものの例を紹介します。

街全体のイメージ統一・おもてなし

告知のためのチラシから、のぼりやポスター、参加企業の装飾まで、シンボルやカラーに一貫性を持たせ、あちこちで目にすることで地域全体が盛り上がっている印象を与えることができます。

さらに見学して回る来場者にとっては、どの工場や企業が参加しているのか分かりやすくなり、交流を促す効果も期待できます。地域全体からおもてなしされている気持ちにもなるでしょう。できれば参加者以外の企業や店舗にも協力をよびかけ、町全体がイベントのシンボルやカラーであふれるようにしたいものです。

 【ノボリ】台東モノマチ:参加企業・店舗にテーマカラーのノボリを配布し、まち全体を盛り上げる

 インフォメーションの設置

来場者が最初に訪れるのがインフォメーションコーナーです。地域やイベントの窓口としてお客様への歓迎の意を表するとともに、より楽しく充実した見学ができるように案内役も果たします。マップや当日イベントガイド、参加企業のチラシなども配布し、セミナーやワークショップ等の企画を紹介し場所や時間を案内します。

またスムーズな移動ができるようにレンタサイクルやバスの運行など移動手段の(情報)提供も重要な役割です。トイレやコンビニ、ATM、休憩場所等については事前に調べて案内できるようにします。

 【インフォメーションボックス例】おおたオープンファクトリー:駅前にインフォボックスを設置してマップを配布

 マップやパンフレット等の制作

自分達の地域については普段から知っているので地図を軽視しがちですが、はじめて来場したお客様が迷わないで目的地につけるよう分かりやすい地図を用意しましょう。現地で確認できる曲がり角や目印になる店舗や建物をできるだけ記載し、さらに地域外の人でも分かりやすいか、文字が見やすいかなど来場者目線で検証します。

【パンフレット例】燕三条 工場の祭典では旅行ガイドのような充実したつくりのパンフレットを配布。半分に折ってA5サイズで持ち歩ける。

参加企業や店舗にはわかりやすい目印

統一したイメージでの参加企業の目印により、イベントのにぎわいや、おもてなし感を与えます。さらに来場者が現地で見学場所を見つけやすくなります。地図と連動した番号を掲示するのもよいでしょう。わかりにくい場所では初来場者の視点で目印を設置しましょう。

【ノボリ・パネル例】おおたオープンファクトリー:参加企業入り口にはノボリを立てるほか、パネルで各企業の「人、モノ、技」を紹介

スタッフユニフォーム

参加者やボランティアが統一されたユニフォームを着用することで、イベント運営への当事者意識と責任感が醸成されます。来場したお客様にとっては、着用者をスタッフと認識しやすくなるので声をかけやすくなり、交流を促す効果も期待できます。

【はっぴ例】高岡クラフツーリズモ