イベントレポート2014

ヤマナシハタオリ産地バスツアー プロフェッショナルを満足させる素材が見つかる産地PRツアー

参加者はデザイナー、クリエイター、バイヤー、プレスなどプロ限定。産地の知名度を上げビジネスに結びつける実績をつくるため、バス内での概要説明やガイドブックの配布、外部ゲストを招いたトークショーなど趣向をこらしている。

◉2014年8月のツアー事例◉   

午前9時に新宿駅に集合し、バスで90分。5件の織物関連企業を見学するほか、富士吉田名物のうどんや新ショップMILL SHOPを楽しめる充実のツアー内容。この回から、産地の魅力を外部専門家の視点からひもとくミュージアムトークも開催、好評を博している。

コース

①槙田商店

②小野田染色

③渡小織物

④渡邊織物

⑤武藤(協力工場・白須織物工場)

⑥産地ミュージアムトーク

⑦ヤマナシハタオリトラベルMILLSHOP

⑧交流会


◆槙田商店

工場で生地を織る様子を見学した後、できあがった生地を傘に仕立てる工程を見学するためベテラン職人の元へ。参加者は傘を仕立てる工程に興味津々。骨組みの部分を生地とつなぎ合わせる職人の手さばきに感嘆。

◆小野田染色

ウールや絹など天然素材を中心に糸を染める小野田染色へ。糸を織る前に染める先染めと呼ばれる作業工程を見学。代表の小野田さんが手にしているのは「かせ」と呼ばれる絹糸の束。精練前と精練後の絹糸の違いが語られた。

◆渡小織物

工場では様々な色のシルクの緯糸が揃い、美しいネクタイ生地が次から次へと織られている様子を見学。ショールームでは大学生とのコラボ作品など、ユニークなものからクラッシックなものまで、多様な柄の商品を見られる。


◆武藤

海外からも注目される最高級素材のストールの製造の現場を見学。工場内では「頭でつくらず、手を動かして、糸にしつこく付き合う根気」といういい生地をつくるための秘訣が職人の口から語られた。糸から特注でつくられる極上へのこだわりを感じる。

◆産地ミュージアムトーク

家安香さん(エデルコートイースト代表)、宮浦晋哉さん(Secori Gallery代表・今回のツアーのゲストキュレーター)をモデレーターに、ツアー参加者と産地の機織り企業が一堂に会し産地の魅力や価値について質疑応答をおこなった。

◆「ヤマナシハタオリトラベル」は産地が生んだ販促イベントのユニット

ヤマナシ産地の企業の中で自社ブランドを展開する11社が名を連ねる商品販売ユニット。2012年9月のエキュート立川での販売イベントを皮切りに、産地の魅力を発信すべく様々な場所へ“トラベル”し、催事や展示会への出展をおこなっている。商品販売のみならず機織り体験ができるワークショップなども開催している。